2025年11月12日

亀坂しおりさんに聞く「AI時代に打ち勝つ営業力の鍛え方」とは

ビジネスのプロフェッショナルに聞く!スマートソーシャルの【あなたの知らないビジネス世界探訪-vol.35-】

 
世の中にいるビジネスのプロフェッショナルに取材をして、あなたの知見をちょっと深める#ビジ探のコーナーです。

今回の#ビジ探は、「守りの営業」を軸に営業組織のDX化や内製化支援を行う、
合同会社CenternationaL代表・亀坂しおりさんにお話を伺いました。

高校生の頃から国際交流の場に足を運び、営業職として圧倒的な実績を築いた後、24歳で独立。現在は、紹介営業を中心に「関係構築」×「スピード」を武器に、売上を数倍に引き上げるなど、企業の成長を後押しする存在として注目を集めています。

本インタビューでは、ビジネスの根幹にある「守り営業」の考え方から、若い世代へのキャリアアドバイス、そして「起業のリアル」まで、徹底的に語っていただきました。

営業職の方はもちろん、起業やキャリア選択に悩むすべての学生・若手社会人にとって、大きなヒントが詰まった内容です。ぜひご覧ください!

亀坂しおり

亀坂しおり KAMESAKA SHIORI

合同会社CenternationaL 代表
既存顧客満足度の向上と営業DXによる商談プロセスの改善を得意とする。売上の約3割を占める既存顧客との関係強化に注力し、顧客のロイヤル化を通じて自然な紹介や拡大を生む“守りの営業”を実践。
さらに、事前準備から商談後のフォローまでを体系化し、継続率やアップセルにも貢献している。
交流会や会食にも月30件以上参加するなど高い社交性を活かし、AIには代替できない関係構築力を強みに様々な業界で人つなぎやプロジェクト参画を務める。

 

 

1.現在のビジネスとアクティブな学生時代

 

亀坂さんってどんな人?

永岡

現在のビジネスについて教えてください。

亀坂さん

私は、合同会社CenternationaLという会社を経営しています。現在は営業組織の内製化やDX化を通して、組織の改革などを行っています。

永岡

どのように改革の支援をされていますか?

亀坂さん

私は「守りの営業」に重きを置いています。バケツに穴が開いていれば水が漏れてしまうように、新規の営業をどんどん入れても穴が開いていては漏れてしまうため、その穴を既存顧客の満足度を上げたりすることで埋めていきます。

永岡

具体的にはどのようなことをされているのでしょうか?

亀坂さん

アプローチできていないところを温めたり、商談前後の準備・後処理ができていないところのサポートを請け負っています。実際に売上が数倍上がった企業もあります。

永岡

既存顧客の満足度を上げることでそんなにも効果が出るんですね!
学生時代もアクティブに活動されていたと伺っていますが、どのような経験をされましたか?

亀坂さん

高校生のうちから国際交流会に参加しており、交流会への参加は16歳から9年以上継続してきました。高校時代は留学ができなかったため、国内で外国の方との交流機会を自ら作り出しました。英語も3か月で会話できるようになり、自分にとって自信の一つになりました。
また、大学時代は海外への一人旅も経験し、様々なトラブルを乗り越えてきました。

 

2.なぜ営業なのか、営業として大事にしていることは

 

AIに代替されない営業力 = 関係構築 × スピード

永岡

独立をされる前のご経歴を教えてください。

亀坂さん

はい。新卒でToC向けの不動産会社に入り、1日300〜400件電話するようなガチガチの営業からスタートしました。その後、2年目にはToB営業のコンサルティングに移り、法人営業の経験を積んだのちに、3年目で独立を果たしました。

永岡

なぜ営業に特化してお仕事をされているのですか?

亀坂さん

AIでは代替しづらい領域だと判断したからです。ホワイトカラー型の仕事はルール化・自動化されやすい。一方、営業は相手の状況を観察し、関係構築や提案をその場で調整する力が求められます。コネクションや情報をカスタマイズできれば、場所や環境に縛られず働くことも可能です。

永岡

実際に関係構築で何か意識をされている点などはありますか?

亀坂さん

意識をしているとは少し違うかもしれませんが、誰かのために動くことや、感謝されることに喜びを感じます。そのため、「この人とこの人を繋げたらお互いに喜ぶかも」という発想が自然と出てきますね。

永岡

なるほど、では関係構築や調整力以外にも営業で大事な点はありますか?

亀坂さん

即レス即断だと思います。スピード感ってとても大事で、判断や行動を早くする習慣を普段から気を付けています。例えば私の場合、朝の支度は5分で完了します。細かいところから意識を変えることで全体の行動スピードも上がります。

永岡

なぜそんなに早く動けるのですか?

亀坂さん

まず前提として、一つ一つの行動を雑にしているわけではありません。「これとこれは同時にできるな」「これを待っている間にあれをやってしまおう」など、どうすれば効率的にこなせるのかを考えて試してきた結果です。

永岡

関係構築や調整力、即レス即断は実際のビジネスシーンでどのように活かされていますか?

亀坂さん

私は交流会の場で名刺を交換した際に、すぐに「どのような相手をつなげれば双方に価値があるか」という仮説を立てます。その仮説をもとに、紹介先候補を動かし、即時にグループチャットを作成し、関係構築の場を作りました。相手の状況や情報と自分が持っている情報や状況を全て把握したうえでお繋ぎしているので、3人に1人は契約という結果を出すことが出来ています。過去には紹介してすぐに商談決定、3日以内に契約成立というケースもありました。

 

3.起業を考える人へ

 

まずは行動、そして深掘りを

永岡

独立されたきっかけを教えてください。

亀坂さん

ToB営業の現場では、ひたすらアポイントを取ることが正義とされていたんです。ですが、私は営業をしていく中でもっとお客様をナーチャリングできるんじゃないかなど様々な疑問や考えが浮かんでいました。

永岡

現在のビジネスにも繋がった考え方ですね。

亀坂さん

そうですね。また、私は当時働いていた企業で唯一コンサルと営業の両方をこなすことができていたので、自分のやり方で自分の力を証明できるんじゃないかと思ったのが起業のきっかけでした。

永岡

亀坂さんのように将来起業をしたいという学生もいるかと思いますが、このような行動をした方がいいなどありますか?

亀坂さん

具体的ではないですが、とにかく行動することが大事だと思います。行動しないと視野が広がることはありません。失敗してもいいから、まずやってみる。その中で「自分はこれが得意だ」「ここをもっと深掘りしたい」と思えることが見つかると思います。

永岡

行動の先にしか答えはないということですね。

亀坂さん

はい。何かをしたい、という願望だけでは無理です。行動に移せない人は、どれだけ準備しても成功はできないと思います。
まずはいろんなことを経験してください。例えば旅行に行く場合、ただ楽しむだけではなく、様々なトラブルに遭遇してほしいです。私は4か国を一人旅したときに、色んなトラブルが起きましたが、どう対処するのかを考え乗り越えたことが経験として残っています。

永岡

トラブルを乗り越えることで自分の力にしていくんですね。

亀坂さん

そうですね。あとは、何でもいいので深掘りして学んでみてください。
旅行先の歴史的背景や特産など、たくさんのことに疑問を持って調べることで自分の知識となり、将来ビジネスシーンでもその知識で色んな人とコミュニケーションをとることができます。

永岡

「とにかく行動」と「興味を持って深掘りする」、この二つを学生時代に身に着けることが起業への第一歩になるかもしれませんね!
本日は貴重なお話ありがとうございました。

亀坂さん

ありがとうございました。

 
関係構築力即断即決の行動力で結果を出し続けてきた亀坂さん。
その背景には、高校生から積み重ねてきた挑戦と深い観察力、そして誰かのために動くことに対する一貫した価値観がありました。

とはいえ、「自分にそんな強みはない」「起業なんて自分には遠い世界」と感じる方もいるかもしれません。

でも、亀坂さんが語っていたように、大切なのは“まず動くこと”
たった一歩踏み出すだけで、見える景色がガラッと変わることもあります。

私たちスマートソーシャルでは、「誰かのためになることを」という思いを大切にしています。
AI時代に選ばれる営業力を身につけたい方や人との関係づくりを仕事にしたい方は、ぜひ一度お話しませんか?

まずはカジュアル面談で話をしてみたい、聞いてみたいという方でも大歓迎です。
気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。