2023年07月04日

あなたの知らないビジネスの世界探訪 -vol.9-

建設業界を変えるクラウドサービス。創業者の想いとは。

スマートソーシャル代表の酒井です。

このページは、私が日々の活動の中で出会った面白いビジネスやトピックを紹介する場となります。

世の中にはさまざまなニーズが存在し、多種多様なビジネスがあります。業界内の人々にとっては当たり前のことでも、業界外に出てみると知らないことばかりです。
今回は、建設・リテイル業界でVertical Saas事業を展開している富加見さんにお話を伺いました。提供しているクラウドサービスについて、サービスが建設業界の課題をどう解決するのか、業界全体にどんな影響があるのか創業者の思いも踏まえながら教えていただきました。ぜひ内容を楽しんでみてください。

富加見 順FUKAMI JUN

1986年に株式会社リクルート入社、通信事業、住宅情報事業、海外旅行情報事業に携わる。2006年に株式会社ネクスウェイ代表取締役に就任。その後は株式会社インテックに移り、取締役執行役員として、営業部門、営業推進部門を担当。2015年からは株式会社MCデータプラスにて、Vertical Saas事業のさらなる展開を進めている。

建設業界を変えるクラウドサービス。創業者の想いとは

酒井

貴社事業の特徴を一言でご説明お願いします♪

富加見さん

建設業界やリテイル業界に特化したクラウドサービスを展開し、データを活用して業界の課題解決に取り組む会社です。

酒井

どのような課題を解決していますか?

富加見さん

建設業界では、従来の紙ベースの手続きや情報共有が課題となっていました。弊社のクラウドサービスは、、建設現場での手続きやデータ共有をクラウドサービス上で行えるようにしています。これにより、手間やミスを削減し、作業効率を向上させることができます。また、ペーパーレス化と共にデジタル化されたデータの蓄積や分析を通じて、建設プロジェクトの進捗管理や品質管理の向上、予算やリソースの最適化など、様々な課題解決が可能にしています。

酒井

顧客への提供価値は何ですか?

富加見さん

私たちのクラウドサービスは、以下のような価値を提供しています。

富加見さん

①紙の書類や手続きをクラウドサービス化することで、作業の効率化と生産性の向上を実現します。
②建設現場やプロジェクトのデータを一元管理し、リアルタイムで可視化・分析できるため、意思決定のサポートや課題解決に役立ちます。
③様々な関係者の共通課題をつかみ、クラウドサービスを進化させることで、顧客毎の個別投資を最小化します。
④サービスの導入から導入後のサポートまでを一貫して提供しています。グリーンファイル(労務・安全衛生に関する管理書類)を、クラウド上で簡単に作成・提出・確認できるサービスの他、
作業員の入退場管理や作業間連絡調整会議等の現場管理業務を効率化するためのサービスや各顧客システムとのデータ連携サービス(API)を提供しています。

酒井

他の競合会社と比べて、貴社の事業や商品にはどのような独自性や競争上の優位性がありますか?

富加見さん

弊社の事業は、建設クラウド事業という領域において、長年にわたって展開されてきた実績があります。三菱商事によって2001年からスタートし、現在では95000社を超える建設会社と30000現場を超える工事現場で利用されています。このような広範な利用実績から、業界内での信頼性や認知度が高いと言えるでしょう。
さらに、建設工事に必要な手続き書類の作成を簡便に行うことができます。これにより、約70万社の建設会社と約170万人の建設作業員のデータを一元管理することができます。このデータ基盤は、業界全体や各社のデジタルトランスフォーメーション(DX)に貢献しています。

酒井

もう業界のデフォルトなんですね

富加見さん

はい、そのようにお考えいただいても大丈夫かと思います。私たちの独自性は、業界内で確立された実績と信頼性、そして大規模なデータ管理による業界全体のDX推進にあります。これによって、建設業界の効率化や品質向上などの課題解決に貢献し、競合他社との差別化を図っています。

酒井

創業者、経営者の思いをお聞かせいただけますか?

富加見さん

創業者は建設業界をサステイナブルな業界に変え、働き手を確保できる魅力ある業界にするという思いを強く持っていました。

その理由について述べますね
1. 社会的な貢献への意識:
建設業界はインフラ整備や建物の建設に関与し、私たちの生活に欠かせない基盤を提供しています。そのため、建設業界の持続可能性と働き手の確保は、社会的な責任でもあります。
2. 労働力不足への対策:
建設業界は長時間労働や過酷な労働条件が課題とされてきました。これにより、若年層や新たな人材の獲得が難しくなり、労働力不足が深刻化しています。建設業界の魅力を高め、働き手が増える環境を整備する一助になりたいと考えてきました。

富加見さん

そして弊社は下記の特徴でそれに貢献できると考えています
① 職人・専門工事会社・ゼネコン、すべてが取引先であり、その関係性から話を聞けるポジションであること
②システムの受託開発ではなく、自社の先行投資により開発したITサービスを提供し、ITサービスの導入からサポートまで一貫して提供すること

酒井

ご本人が日頃仕事で大事にしているものは、何でしょうか?

富加見さん

特に当社のバリューである「VALUE1 大局観でコトに向かう」ですね。

酒井

大局観でコトに向かうことを実践するために、具体的にどのような方法やアプローチを取っていますか?

富加見さん

大局観でコトに向かうバリューを実践するために、以下のような方法やアプローチを取っています。

1.  情報収集と分析:様々な出来事や情報に関して、その背景にある構造や意向、思惑をつかむこと。
2. To Be : 1.をふまえ、「ありたい姿」を描くこと。
3. 探求、意見交換
1と2は自分や社内だけでなく、社外の方とも探求や意見交換をすること。
このあたりを気にしています。

酒井

ご本人の今後の夢・ビジョン私の今後の夢とビジョンはいかがでしょうか?

富加見さん

建設業界におけるITの利活用を推進し、業界特化のクラウドサービスを提供することです。現在、建設業界は日本の就業者数の約7%を占める大きな産業ですが、まだまだITの活用が進んでいない領域が多く存在しています。様々な企業がある中で、各社がそれぞれ独自にIT投資をするのではなく、私たちの会社が業界向けのクラウドサービスを提供し利用されることやカバレッジを広くすることは非常に意義がある、我が国にとって重要だと考えています。

富加見さん

特に、データ基盤の利活用は非常に重要な要素です。建設業界では、様々なデータが発生し、それを有効活用することで効率化や品質向上が図れます。他社との連携も含めて、積極的にデータ基盤の利活用を進めていきたいと考えています。

酒井

なるほど。今回はありがとうございました♪

富加見さん

ありがとうございました!

今回の発見

  1. 日本の就業者数約7%を占める建設業界では、紙ベースの手続きや情報共有が課題。冨加見さん達が提供するサービスは、この課題を解決している。
  2. 大局観であるためには、情報収集と分析をしつつ「ありたい姿」を描いておく。更に社外の人と意見交換することで、物事を広く見ることができる。
Guest Profile

富加見 順JUN FUKAMI

 

1986年に株式会社リクルート入社、通信事業、住宅情報事業、海外旅行情報事業に携わる。2006年に株式会社ネクスウェイ代表取締役に就任。その後は株式会社インテックに移り、取締役執行役員として、営業部門、営業推進部門を担当。2015年からは株式会社MCデータプラスにて、Vertical Saas事業のさらなる展開を進めている。

今回の記事いかがでしたでしょうか?

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